音楽環境って・・・

 
このブログを読んで下さっている方の中に、ショパンの父親の名前は、確か”ニコラス”じゃない?と思われている方もいらっしゃると思いますので、一応お断りをしておきます。
フランス人の名前で”Nicolas”(ニコラ)という名前は多いですが、仏語は「s」を発音しないので、
ドイツだとニコラスになるのですが、元々仏人ですので、ニコラで呼ばれていたはずですので、敢えて”ニコラ”で呼んでいます。
父親がニコラならば、ショパンの事はフレデリックと呼ばなければいけないのですが、あまりにも息子のフレデリックは”ショパン”という名で有名になっていますので、息子のフレデリックの方は”ショパン”の姓で呼ばせて頂きました。
 
ショパンは、とても両親や音楽の先生と音楽環境に恵まれていました。
ピアノを母親のクシジャノフスカにまずピアノの手ほどきを受けた事を書きましたが、ショパンよりも3歳違いの姉ルドウィカは、7歳にして弟のフレデリックに教えたそうですから、教育環境は素晴らしかったのでしょうね。
6歳からショパンが習いましたピアノの先生のジーウ二ーの存在はとても大きったと思います。
教えるというだけでなく、ショパン家の一員と仲良しになり、ショパンの話し相手や遊び相手にもなって下さっていたわけですから、彼がショパン家を素晴らしい音楽環境に作り上げてくれたのだと思います。
 
子供時代、先生と生徒が一週間に一回のレッスンだけの付き合いで、その子の家庭に音楽がなければ、育つ能力があっても難しいと思います。
ショパンのように、先生がその家族の一員のようになってその子の音楽教育だけではなく生活面でも付き合えるような関係にあるのというのは恵まれています。

一日中ピアノにつかせて、隣で先生のコピーさせて満足しているような先生でしたら、いない方がましですが・・・
 
ショパンの場合は、親が音楽家ではなかった訳ですから、一番こういう環境が必要だったと思います。
ショパンのワルシャワの家は、ニコラの勤務する学校の敷地内にあって、生徒を寄宿生としてとっていたので、先程のジーウ二ー先生は、フレデリックの他に寄宿生も教えるようになって、益々ショパン家とのつながりが強くなりました。
ショパン家には姉と妹2人の一男三女の4人子供がいましたが、この寄宿生の中にはショパンの生地にジェラゾヴァ・ヴォーラのスカルべック家のお子さん2人も住まわせていて、さぞ賑やかな家庭だったんでしょうね。
 
ところで、ポーランド出身のピアニスト クリスチャン・ツィマーマン(日本ではツィメルマンと呼ばれています)は、来日も多いピアニストですのでご存知の方は多いと思います。
彼は、子供時代に父親からピアノの手ほどきを受けただけではなく、毎晩、ツィメルマンの家に集まっては父親の友達たちがアンサンブルを楽しんでいたそうです。
そしてその時に全員が揃わない事があると、ツィメルマンが子供の時から大人たちに交じって足りない楽器を演奏し、一緒にアンサンブルを楽しんでいた、という話をトークコンサートで聞きました。
日本ではまず彼のトークコンサートなどはないと思いますが・・・
 
ツィメルマンもとても気さくな人で話しだしたら止まらない人なんです。
アルザス地方のコルマールコンセルヴァトワールのソルフェージュ担当のケネル先生が、ワルシャワに留学した当時からツィメルマンととても仲良しでしたので、ツィメルマンが世界中をまわってコンサートツアーする前に、いつもアルザスの教会を使ってリサイタルをしてコンサートツアー準備をなさられていました。
日本だとリサイタルの演奏だけですが、ケネル先生との対談の時間が結構長くて、みんな彼の子供時代のエピソードなんかを面白く話して下さるのでお腹抱えて笑っていました。
ツィメルマンとケネル先生は、舞台の真中におしりをつけて座って、足は舞台からブラブラさせて話しこんでいるんです。
笑いすぎて、今日はリサイタルなんだ、という事まで分からなくなるぐらい雑談で盛り上がってしまっていました。
しかし、彼から伝わってくるものは、厳しい訓練とか練習とか全くそういうものではないんです。
 
どんなにポーランドの田舎で親たちが家でする楽団員との交流が楽しかったか、自然に親のアンサンブル仲間が演奏する曲を親のいない隙にこっそり練習して、大人たちを驚かせた、とか、生活の中に音楽があって、「生活を楽しくするには、音楽が一番必要なんだよ!」ということが舞台の2人の対談から伝わってきました。
 
実は彼はポーランド人ですが、1980年代からずっとスイスのバーゼルに住んでいます。1996年からはバーゼル音楽院で後進の指導もなさられています。
ショパンの父である、二コラ出身のアルザス地方とツィメルマンが住んでいるバーゼルとは国が違いますが本当に近い距離なんです。
私は、フランスのアルザス地方 コルマールに住んでいましたが、バーゼルに日本食材店がありましたので、よく車で行きました。
パスポートは必要でしたが、車で30分の距離にあるんです。
 
地理が分かりますでしょうか・・・
フランスとドイツとスイスが重なっている地域なんです。
スイスの国境に30分、ドイツのライン川に25分のところですから、本当にのどかな場所なんですよ。
 
また長くなってしまいますので、今日はこの辺で・・・
 

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