皆さま、お変わりございませんか。
10月最後の日となりました。
パリの気候は、穏やかですが、テロ事件やコロナウイルス感染者の急激な増加に、恐ろしさを感じております。
もういよいよパリの家ともお別れですが、本当によい思い出がいっぱい詰まった35年弱を過ごすことが出来、今更ながら幸せな日々だったと実感致しております。
家の事ですから、公証人のところへ行かなければ、家の売買の契約は出来ませんが、11月下旬だと連絡を受けておりましたが、昨日、また訂正の連絡がありまして、上旬になりまして、何度も日にち変更の末、ようやく11月3日に決定致しました。
11月4日に完全帰国を予定しておりますので、前日です…
改めて家の契約を交わすために、渡仏するよりはよいですが、荷物整理を急ピッチで進めなければなりません。
そして、不動産の担当者は、コロナ感染拡大のために、今は最低限の人数でなければいけないとの国からのお達しにより、心細いですが、公証人の前で、当人同士だけでこのような大切な事を進めるそうなのです…
それで、3日には、家を明け渡す事になっておりますので、ホテルを予約しましたリ、何だか今日も忙しい一日でした。
先週、市役所に引っ越しの旨を連絡し、粗大ごみなどを持って行って頂きましたが、ガレージの前に出しましたら、仲の良い近所の方が、「とても興味のあるものがたくさんあるから、頂いても構いませんか?」と声を掛けて下さいました。
良い品物は、友人たちに差し上げましたが、「喜んで下さる方がいらっしゃるならば、どうぞ是非!」とお応えましたら…
驚くことが…
「Mercy!」と声を掛けた途端、家に一旦戻られましたが、自分だけがもらっては申し訳ないから、という事なのでしょうか?
周囲の方たちに連絡をしたようで、もう我が家のガレージの前には、沢山の人たちが群ってしまいました。
銀のフルーツ皿だの、椅子などがどんどん運ばれて行きました。
何だか、フランス人のこういう飾らないところが、何とも言えなくて大好きなのです。
いつも、大きな庭園で優雅で素敵な身なりのマダムが、「これは素敵だわ!」と言って、持って行かれます。
日本では、やはり国民性なのでしょうか…、「欲しいと思うけれど、ちょっと恥ずかしいわ!」と考えてしまいますよね。
一番驚いたのは、1986年の渡仏の時に、お茶屋さんから、船便で衣料品などを送るのに、茶箱を数個購入しました。
今でも日本では、お茶を保管するのに、茶箱を使っているの分かりませんが…
その茶箱をお一人の方が、「これはしっかりしていて、いいわね。」と中をのぞいて感心していましたら、皆さん、同意して、あっという間に、全部なくなってしまいました。
皆さんご婦人でしたから、同じ界隈でも一番遠い方は、あの大きな茶箱をお一人では大変だと思いきや、軽々と運んで行かれるのですから、逞しいマダムです!
2階からその様子を楽しくて見ていましたら、「マダム ウスク! 感謝していますよ!ご無事にご帰国してね!」と声を掛けて下さいました。
確かに、友人から、「折角だから、ガレージセールをしたらよいのに!」と声を掛けて下さいましたが、古いものに値段をつけることもないですし、こうやって、喜んで自分の好きなものを持ち帰って、私の事を忘れないで、大切に使ってくれたなら、こんな幸せな事なないな、と思った一日でした。
結局、電化製品は重いですし、どのお宅にもございますから、電子レンジやオーブンなどを運んで行ってもらいました。
アルザス地方にも家を持っている時期があり、電化製品の数が多いのです。
次に住まわれる方たちは、冷凍庫5つは持て余してしまうでしょうが、日本人は、お味噌やお茶などを保管しておく必要があるので、数が必要なのです…
ホテルに最終日泊まるための準備をしなければなりませんが、冷蔵や冷凍の食品の事で困っていましたら、周囲の方たちが、冷凍冷蔵庫をホテルに行く前に入れて行って、当日また取りにいらして下さい、とおっしゃってくれましたので、厚かましく入れさせて頂きくことにしました。
海外バッグ9個も、当日タクシーの時間まで預かって下さるという事で、本当に感謝!感謝!です。
あの荷物をホテルに運ぶ事は不可能でしたから…
今度住まわれるカップルは、その日に入居したいそうなのです。
ベッドや家具もそのまま置いていきますから、十分可能です。
ところで、今回は、羽田空港にて、コロナウイルス感染の検査をせねばなりません。
2週間前に帰国しましたパリの友人からの情報によりますと、ANAの到着口から検疫場所まで、1キロ以上もあるとか!
詳しいプリントをメールの添付ファイルで送って下さいました。
検査の待ち時間が2時間ありますので、その間に、ビーグル犬が荷物をクンクン嗅いで、ストップがかかるそうです。
彼女もチーズを持ったら、開けさせられて、量の確認をされ、残った野菜少し入れましたら、その検査する間また待たなければなりませんので、すべて破棄してもらったそうです。
肉類や肉の加工品だけではないのですね〜
いつもよりも、入国するのが大変そうです。
ただし、前回は、自宅待機期間の2週間、全く外出が出来ませんでしたが、今回は、必要な買い物などは、マスク着用でOKとの事ですから、よかったです。
フランスのコロナ感染者数をみれば、皆さん引きますよね…
本当にパリに住んでいても、私自身も引っ越し業者さんと距離を持つことを考えたり、結構神経を使っていましたから、日本に戻っても、しばらくは静かにしていなければならないと思います。
では、また無事に日本に入国出来ましたら、帰国のお知らせをさせてもらいます。
皆さま、お元気にお過ごし下さいませ。
コメント