皆さま、お変わりございませんか?
無事、予定通りに帰国致しました。
帰国しました翌日には、フランスの新型コロナ感染者が一日で6万人を超え、過去最悪の感染者でした。
羽田空港でのコロナ検査では、もちろん「陰性」でしたが、2週間は自宅待機という事です。
ただ、前回よりは大分気楽ではあります。
マスク着用で、買い物などは自由に外出できるからです。
それでも、もしも…と思うと、かなり気を遣ってしまいます。
やはり、想像以上に完全帰国は大変でした。
1986年に渡仏する前夜には、官舎に残ったものは、実家に置かせてもらったりしましたが、今回は、荷物超過になる品物は、すべて処分しますので、ゴミ袋の数と言ったらすごいものです…
羽根布団は、圧縮袋で小さくしてから処分しました。
家を購入して下さった方は、家具や食器なども置いて行って欲しい、という事でしたので、家具やベッドの他、キッチンセットや揃った食器などは置いてきました。
ただ、不服でしたのは、帰国前日の公証人のところでの契約時に、ソファや家具などリフォームのためにどけなければならない場合は、フランスの制度で、私共が相手側に、荷物の一時移動費として、3000€(約378000円)支払うように命ぜられてしまいました。
本来は、日本人専門の引っ越し業者ですので、帰国売りに出す場合は値段を決めて運んで行きます、と説明を受けましたが、次の方たちが是非家具などを使いたいとおっしゃるのでお断りしました。
それを思いますと、何となく損をした気分です。
もし、公証人のところで、移動費を拒否したならば、話がこじれて、契約が成立せず、帰国が難しくなる方がもっと困りますので、取り合えずは渋々了解するしかありませんでした。
不動産の担当者が両者に勝手な事を言ったために誤解が生じたと思います。
家を売却するのに、買い手には、「売り手は日本に帰国するから、素晴らしい家具やベッドをそのまま置いて行ってくれます。ですから、あなたたちはラッキーですし、出来るだけ、急ぎの売却を願っていますから、お値段も下げてもらえるように交渉しますよ。」と伝え、こちらには、「家具やベッドなどをそのまま置いて下さい、というお客さんで、新婚の若夫婦は、お二人共フランス警察官ですから心配はないですし、ローンの手続きもすぐ出来ますが、何せ公務員ですからお値段をもっと下げて欲しい、と言っています。」と長々と説得された末に、すべて譲歩しました。
何でも当たり前なのかもしれませんが、フランス人贔屓の業者さんが多いです。
家の契約日は、普通必ず不動産担当者がいらっしゃるのに、「コロナで最低人数で公証人のところで契約をしなければなりませんので、私は行くことが出来ません。」と言われ、これは、何かあるのではないかと思いましたが、やはり勘は当たりました。
それでも、とにかく無事終わった時には安堵しました。
その足でホテルに向かいましたが、10月30日からフランス中のレストランが閉鎖され、ホテルの朝食バイキングまで閉鎖でしたので、前夜ぐらいは優雅に食事を、と考えて居りましたため、とても残念でした。
しかし、当日の予約タクシーの時間まで、周囲の方たちが色々お世話をして下さり、海外バッグを預かって下さったり、お茶や手作りタルトで楽しい時間を過ごさせてもらう事が出来ました。
皆に見送られ、悲しくもあり、安堵もし、と言った感じでお別れをしました。
そして、帰宅して、メールチェックをしていたら、フランスのEDFの電気会社から、最後まで呆れる出来事が…
最終日に、本人が電気のメーターを調べて、メールで使用料を知らせる事になっていましたので、そうしましたが、「あなたのメーターの使用料数値はデタラメですので、解約をすることは出来ません。」という内容のメールでした。
もう、最後の最後までこれですから、いささかうんざりしました。
夫がすぐに、パリの家の自治会長さんにメールをして、EDFからメールが来ましたので、我が家のメーターを再度教えて下さい、と連絡をしましたら、メーターの使用料数値を写真に撮って添付ファイルで送って下さいました。
それを、EDFに送りましたら、全く謝りもせずに、「了解しました。また値段を計算したら連絡します。」だけの返答です。
フランスのEDFは、怠慢で、年に何度も検針をしてくれません。
以前にも、日本に3ヶ月いても、どんどん請求書が送られてきますので、メーターの器械が壊れているのではないですかです?、と電話をしましたら、「心配しなさんな。12月には、係りの者がお宅のメーターをチェックするから、問題ないですよ。」と言われ、確かに料金の取り過ぎだという事でお金を戻してくれましたが、勝手な事をしておいて、手数料まで済まして引いているのですから、もう呆れてしまいます。
そう言う事で、恐らく取り過ぎていたために、我が家が正直にメーターの数値を書き写したら、コロナで4月から8月まで戻ることが出来ませんでしたので、電気のメーター数値が低すぎて信用してもらえなかったのでしょう。
一応解決しましたので、自治会長のエリックにお礼のメールをしましたら、「最後よければそれでよし!」という事でいいではないですか?と返事が来ました。
エリックは、フランス人の中でも仙人のような人ですから、全く揉め事を起こさないのです。
フランス人は、業者の勝手なデタラメさにすっかり慣れっこになっているのですよね。
適当さが、私たちがフランス生活を送る中で、とても楽ちんで居心地の良さもあったのですが、どうもお金の計算がデタラメなのは、困りものです。
という事で、今は、ようやく日本に帰国して、何だかどっと疲れが出ています。
個人的には、親切でお節介なほど面倒見の良い方たちに囲まれて、とても居心地のよい35年弱の生活でした。
業者さんの頓珍漢だけは、許せませんが… (笑)
先日も、水道工事の業者にお願いし、今から部品を買ってきて、午後また作業の続きをするから、と言いながら、夜まで来ないので、翌朝電話をすると、「部品がなかったから、注文して、届いたら行くからね。」という始末。
日本だったら、午後から行けない理由をきちんと説明して下さるのが普通ですのに…
とにかく、このようなイライラからは解放され、良い思い出はたくさんあっても、年齢を考えまして、仏生活はそろそろ潮時かな、と考えております。
自国に戻り、ゆっくり過ごしたいと思います。
日本行きのANAの機内には、30人程度しか乗客が乗っていらっしゃいませんでしたので、静かそのものでした。
仏人の方が多かったような気がします。企業の方でしょうか?
客室乗務員さんも少ないとそれだけ穏やかになれますので、着陸直前に、「おかえりなさいませ!35年間お疲れ様でした!」と手書きのカードとマスクなどを手渡して下さいました。
私は、今回も車椅子を利用させて頂きましたが、コロナ特別プランのハイヤー乗り場までANA職員がお二人でお手伝いをして下さいました。
本当に有難かったです。
いささか、今回の荷物検査には、時間が掛かりましたので、お手伝いの方たちには、本当に申し訳なかったです。
最後に一つ。
国際空港は閉鎖されていますので、第二ターミナルの国内線から日本行きが今は出ています。
今回は、何もお土産を準備する時間もなかったし、と思い、心配でしたが、空港内に一ヶ所ありましたので、お店に入りました。
何と、チョコレートが半額になっているので、空港でそんなのあり得ない!と思って賞味期限を見ましたら、何と9月30日までのチョコレートを半額のコーナーに並んでいるのです。
定価でも、ほとんどが賞味期限ギリギリまたは少し過ぎているものばかりで、もうがっかりしてしまいました。
しかし、日本だったら、いくら新型コロナの影響で、チョコレートが余っても期限切れを並べたら大変な事になると思います。
家の近くでも、チョコレートの在庫がなく、あっても賞味期限に問題があるものばかりで、本当に驚きです。
工場がストップしてしまっているのかもしれませんね。
在庫処分にしても酷すぎます…
この古いチョコレートがすべて売れないと、新しいものが出て来ないとか?これもあり得ない事です…
それでは、日本での生活が開始されますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
人生の後半の日本生活を満喫したいと思います。
どうぞ、くれぐれもご自愛下さい。
コメント