ハイキングをしながら思ったこと

皆様、台風がようやく去りましたが、お変わりなくお過ごしですか?
東京は、比較的台風の影響は少なかったようですが、沖縄周辺や九州などの自然災害は酷かったようです。

台風が来るの前に、尾瀬・那須旅行から帰宅致しました。
思ったよりもお天気がよかったので、ハイキング旅行でよく歩きました。

尾瀬&那須塩原、那須高原には、昨年も足を運びましたが、自然散策するには、
豊かな自然があり、3日間で20?も歩きました。
足はさすがに疲れましたが、翌朝には、すっきり爽やかな気持ちで、また歩き続けることが出来ました。

歩き癖がついたのか、今も家の周辺を夜静かになったところで、公園周辺をずっと散策してきました。

ハイキングをしていますと、体の老廃物が体外に出て、とてもよい汗をかくことが出来たようです。
もちろん、ハイキングだけではなく、運動はみなそうですけれど・・・

東京にいますと、湿度は高いので汗はかきますが、登山やハイキングをした時のように全身ぐっしょりの汗、にはなりません。
本当に人間って本気で運動をすると随分汗をかくものなのですね〜

うぐいすの鳴き声に耳を傾けて歩いていますと、それぞれのうぐいすの個性が感じられるのですから、面白いものです。
声の艶や響きがうぐいすによって随分違うのが分かります。

歩きながら大声で歌うというのではなく、景色を眺めながら、心の中で曲の旋律や声楽曲を歌っていますと、音楽の流れが自然の景色とマッチして、自分でピアノに向かって練習している時よりも、このフレーズをどのように弾くことが素晴らしくなるのか、という事がふと閃いてきます。

東京で街を歩きながら同じように心でメロディーを奏でていても、騒音がひどいために、脳の中の作業がどうしても中断されてしまい、うまくまとまりませんが、小鳥のさえずりと木立のささやきの中を歩いていると、音楽でとても大切なことを自然が教えてくれているようです。
騒音と呼ばれる音と自然の中から耳に心地よく聞こえてくる音とは別世界なのです。

旅行先の宿の露天風呂に入りながら、今日一日の出来事を思い返してみても、満足感は増すばかりです。

芸術で生きていくことは大変な事だと思いますが、芸術家にとっては、ゆとりある生活こそが自分を高めるためには不可欠であり、価値ある事だと思います。

子供時代から豊かな自然に触れている事の方が大切なのではないでしょうか。

全日本ピアノ指導者協会 (PTNA) の創始者である、故福田靖子先生と帰国時のたびに音楽教育についてお食事を交えながら、色々な話題について話ました。
ある時、「東京の方がよいピアノ教師が多いのに、何故最後は地方出身の音楽家が育つのかしら?」と質問を受けた事があります。
まだ当時は、私も若かったので、「音楽はやはり才能ある人が最後は残られるのではないでしょうか?
ですから、東京でよい教育を受けてもそれがそのまま反映するということではないと思います。」
などという意見をしたことがありました。

確かに、才能も間違えではないですが、「自然の音を日常で聴いて育ち、音の美しさを理解している事、その美しい音に近づけようと努力した人のみが、美しい本来の音に近づくことが出来るからではないかしら?」
と思うようになりました。

もちろん、自分の演奏を大先生に聴いてもらうことも必要ですが、人間は“十人十色”です。
色々な感覚、表現の仕方があって当然で、その表現方法をより確かなものにするための努力は、本人にしかできない事です。

ハイキングをしながら、芸術家こそ、時間を掛けて練習するのではなく、本当の芸術家により近くなるための努力を惜しまずすることだと思います。
それは、自然との対話しかないような気がしてなりません。

ですから、地方出身の芸術家の方が、その答えを知っている人が多いのかもしれませんね。
では、楽しい週末をお過ごし下さい。

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