今日は珍しく夕立のような雨が降り、しばらく出先から帰れなかったですが、今はすっかり雨が止み緑地が鮮やかな色合いを見せていました。
パリには「日本人会」があって、2ヶ月に一度「日本人会新聞」が届きます。
もちろん会員になっているからのですけれど。
今日、3,4月号が届きました。
連載の医療講座では、精神科医でカウンセラーの大田博昭先生が色々な日本人の患者さんの事を取り上げていらっしゃいます。
30代前半の主婦のT子さんとなっていますから、私と同時期に渡仏しています。
半年前に夫の出向に同伴してフランスにきたそうですから、同伴も同じですね。
憧れのフランスで、しかもパリだということで張り切っていたそうなんですが、来仏後、4ヶ月が過ぎて慣れた頃に、人々がギスギスしている事に気づいたそうなんです。
パック旅行で来た時は終日「エレガントなパリ」を満喫しましたが、実際に住むようになって、「日常のパリ」に接するにつれ、売り子やレジが無愛想で不効率、病院も郵便局も、どの窓口も仏語ができなければ邪魔者扱い・・・そんなある日、友人宅に訪れる際、駅の自動販売機でモタモタしていたら、3人組に襲われてバッグをひったくられ、追いかけたものの階段を踏み外して転落し、肩の打撲と左手首の捻挫だったそうなのです。本当にお気の毒ですね。
クレジットカードを止めたり、パスポートの再発行、保険会社に被害の払い戻し請求・・・
その後、悪夢、動悸がしたり胸が苦しくなったりで、結局病院に行かれたという内容のものでした。
本当に人間って些細な事から崩れてしまうのだと思います。
仏病院では「うつ病」、この記事を書かれている大田先生は、「自律神経失調症状」と診断なされたそうですが、どちらにしても大変な事になってしまったと思います。
事故が起きなくても、海外生活って憧れで最初はいらしても、神経症やうつ病になられる方は本当に多いそうです。
子供の教育から母親はノイローゼに掛かる事が多く、母と子は日本に戻り、父親だけの単身赴任になってしまうご家庭も多いですね。
折角ならそうならないうちに、コンサートに通って、頭と気持ちを落ち着かせることができたならよかったのに、と思えてなりません。パリでしたら、オペラもバレエも身近に観れますし・・・
私のように図太く生きている人でも、子育ての時期はやはり大変だったと思います。
でも、私たち家族は、旅行好きの音楽好き!4人ともが楽天家!
これがノイローゼにならない秘訣だと思います。
折角ヨーロッパにいるならと、この25年の間に20ヶ国以上回り、その土地土地で楽しみ、教会ミサやコンサートに通いました。
私のジェスチャーは世界万国共通のものですから、言葉よりも相手に伝わって仲良くなってしまう特技があるんです。
そして持ち前の想像力と空想力で結構勘が的中することも多いんです。
その分、めちゃくちゃ語で各国を平気で旅していますが・・・
やはり人間って心配になったりくじけたり、脳みそが優れているからこそ、色々な事を考えてしまいます。
人間はとても弱いと思います。
なるべく苦しい事は考えずに、楽しい事だけを考えて生きていけるといいですね。
そのためにも、やはり楽しむための想像力と空想力が大切だなあ〜と思います。
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