ピアニスト ホルフ・ルイス・プラッツのこと

皆さん、桜の美しい日本で心地よい日々をお送りの事と思います。
2月4日からパリに居りますので、2ヶ月近く経ってしまいました。
本当に一日があっという間に過ぎていきます・・・

昨日は、とても贅沢な時間を過ごすことが出来ました。
パリの友人のお宅でランチをごちそうになりました。
話が弾んであっという間に夕方になってしましました。
彼女の家の近くのトロカデロに水族館があるので、今度は孫を喜ばせるために、水族館に行きました。
丁度時間的に「お魚に餌をあげる時間」でしたので、係の人が一人ずつ手の中に餌を入れてくれ、子供たちは大騒ぎしていました。
孫もエサをあげてお魚を撫でてキャーキャー声をあげて喜んでいました。

サメの数がとても多く、いつみても、近くに寄ってくるとやはりすごい口をしていますね。

アジやサバまで大きな水槽で泳いでいるのでちょっとびっくりしました。
魚屋さんに並んでいるものが、こんな立派な水族館の水槽で泳いでいるとは・・・
でも、フランス人はあまり魚を食べないので、アジやサバも貴重なお魚なのかもしれませんね。

そのあとは、エッフェル塔の前のメリーゴーランドで時間をつぶして、私は、パリ管弦楽団の定期公演のためにサル・プレイエルまで行きました。

ラフマニノフプログラムで、1曲目がカプリス・ボヘミアン、op.12 で凄い迫力の曲でした。
2曲目は、ピアニストのホルヘ・ルイス・プラッツのラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番、3曲目は、交響曲第3番op44. でした。
圧巻は、何といってもピアニストのホルヘ・ルイス・プラッツです。

日本人には、まだあまり知られていないピアニストかもしれませんが、とにかくすごいピアニストです。
2010年5月にネルソン・フライレの代役としてサル・プレイエルでリサイタルを行って聴衆から熱狂的な反響を得、それ以後フランスでは数々の企画のコンサートに招かれています。
今では世界中で招聘コンサートを行っていますが、若き頃にしっかり勉強を積み、50過ぎてから大ブレイクするアーティストがたまにいますが、こういう人は、後年になって脂がのった演奏をしてくれるので、聴き手にとっては本当に幸せですね。

とにかく、フランスでのコンサート鑑賞は、数多くしていますが、演奏が終わったと同時に「ブラボー!」の声が響き渡り、あっという間にほとんどの人が総立ちになったという事は、初めての経験です。
昨日ほどの聴衆の興奮を観た事がありません。
サル・プレイエルでのヨーヨー・マのリサイタルやパリ管弦楽団とのチェロ協奏曲でもこんな感じにはなりませんでした。

私自身があまりの凄さに興奮しました。
ホルへ・ルイス・プラッツの音を1小節聴いただけで、もう完全に音楽の中に引き込まれてしまいました。
ですから、聴衆の総立ちも「やっぱり!」という感じでした。
とにかく彼の熱気を演奏を通して座席にも届けてくれるのです。

引き込まれる演奏は、素晴らしく弾けるとかそういう次元もではなく、とにかくその音楽の魅力に引き寄せられてしまって、身動きが取れなくなってしまうのですね〜
不思議な時間でした。

1956年キューバのカマグエイ生まれ。キューバ国立芸術学校卒業後は奨学金を得てモスクワのチャイコフスキー音楽院に進み、その後も、パリ音楽院とウィーン音楽芸術高等学院で学び、21歳の時、パリのロン=ティボー国際コンクールに優勝し、同時にラヴェルとジョリヴェの作品の解釈が高く評価され特別賞も受賞したとのこと。

キューバ出身というピアニストも珍しいと思いますが、来年は、日本での公演も予定されているそうですが、素晴らしい演奏を繰り広げてくれること、間違いなしですね。

楽しい時間を持てることは幸せです。

音楽の出会いは、やはり最高です!

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