皆さま、お元気にお過ごしですか。
このところ、新型コロナウイルス肺炎のニュースが多く、今後の事を考えますと、とても恐ろしく思います。
フランス人たちもコロナウイルスについて、とても怯えていますので、東洋人への露骨な嫌がらせが続いているようです。
メトロに座ると、両隣のフランス人たちはさっと席を立ってしまい、座らないようですし、前から東洋人が歩いて来ると、「コロナ!コロナ!さっさと母国へ帰れ!」と言われる人もいるそうです。
周辺の人たちは、私たちが日本人である事を皆知っていてくれますし、日本びいきの人たちの中で過ごしておりますので、全く普通の生活が出来ていますが、とても残念に思います。
さて、ブログで早々に来年の東京文化会館の事などを記載してしまいましたので、多くの方がビックリされたようで、驚かせてしまい、誠に申し訳ございません。
別に今後も同じように、レ・クロッシュは、アーティストとして続けていきますので、ご心配なくお願い致します。
この15年間、東京文化会館にお世話になりまして思ったことは、本当に音響がよく、レ・クロッシュの二人も弾いていて、大変心地よい時間を過ごさせて頂きました事に感謝致しております。
音楽の歴史は、6世紀頃からキリスト教のグレゴリオ聖歌や多声音楽が生まれ、16世紀に本格的な器楽音楽が発達し、バロック音楽の宮廷音楽が栄え、18世紀半ばには、古典派と呼ばれる、形式や和声に重点を置く音楽が出来上がりました。そして、19世紀には、表現に重点を置いた、ロマン派音楽、20世紀には、気分や雰囲気で表現する印象は音楽が出来上がりました。
今のピアノの音量は大きいですが、前身のチェンバロ (ハープシコード) 、フランスでは、クラヴサンと言いますが、音が小さく、大ホールでのリサイタルには向かない鍵盤楽器です。
今のピアノの前身である、フォルテピアノは、18世紀から19世紀前半に使用されていたもので、今のピアノは、区分する場合は、モダンピアノと言われています。
今のモダンピアノ、つまりピアノは、大音量が出ますから、大きなホールでも十分聴き応えする楽器です。
フランスで過ごして、サロンコンサートによく参加させて頂きまして、感じることは、サロンでの演奏の美しさは、ホールでのコンサートで味わう感動とはまた別なものだと感じました。
ショパンがサロンコンサートを好み、リストは、大ホールで大音響で弾くピアノ演奏を好んだこと、それは、本人の好みだと思いますが、ショパンの気持ちがよく分かるようになりました。
今の時代は、立派なホールが多く、フルコンのピアノで演奏し、ホール中に響かせて、聴衆を魅了させることも素晴らしい事ですが、サロンで、ピアノを奏でながら、すぐそばで聴いて下さる聴衆たちと共に音楽を楽しみ、優しく音楽の音色で語り合う事が出来る空間も素晴らしいと思います。
ショパンは、プレイエル社のピアノを好み、スペインのマヨルカ島にもプレイエルのピアノを届けさせたという事でしたが、確かにショパンの音楽は、プレイエルしか考えられないと思った事がございます。
それは、フランスのショパンフェスティバルに参加させて頂きました折に、娘は、ショパンの愛したプレイエルピアノを演奏し、息子は、同時代のミルモンのチェロでショパンのチェロとピアノのソナタを演奏させて頂きました時の二人の音量のバランスとプレイエルの甘い優しい音色が優しくサロンに驚き渡り、ショパンの気持ちや作曲した当時の心を感じることが出来、ショパンはこのバランスが欲しくて、プレイエルで作曲をしたのか、と納得致しました。
それ以後、特にサロンコンサートが好きになりました。
昨年のクリスマスコンサート & パーティは、渋谷のラトリエ ドビュッシーホールでのレ・クロッシュ リサイタルでしたが、とても天井が高かったという事もあり、お客様の心地よさそうなお顔、幸せそうな心が伝わってきまして、大ホールで演奏する事だけがコンサートではなく、サロンで演奏者とお客様の距離が近いところで、音楽の良さを感じて下さる、この瞬間は素晴らしいと思いました。
コンサートの在り方は色々あってよいのだと思いますが、ショパンの心、ショパンの気持ち、ショパンが何故プレイエルしか弾かなかったのか、サロンでの音楽の空気や空間での居心地など、色々な発見がございました。
今後じっくりお客様が本当に幸せに感じて下さる瞬間、この時間を心地よく過ごして頂く事が一番大切な事だという事を念頭に置きながら、コンサートの在り方をじっくり考えていきたいと思っております。
ところで、ようやく、ファンクラブダイアリーが完成致しました。
写真を選ぶのに、少々時間が掛かってしまいまして、申し訳ございません。
ファンの皆さまと共に過ごすことが出来ました事を心より感謝申し上げます。
どうぞ、ご覧下さい。
では、どうぞお体を大切にお過ごし下さい。
コメント