ポントワーズ バロックフェスティバル

雲ひとつない真っ青な空で気温も高く最高の日でした。
それでも季節は秋ですから、黄葉の色どりはよく行楽日和です。

今日はポントワーズに行きました。

パリの北西に位置し高台の街なんです。
絵画の好きな人たちはご存知だと思いますが、印象派の重要な地点です・・・
カミ―ユ・ピサロはポントワーズに17年間住み、シャルル=フランソワ・ド―ビニ、ポール・セザンヌ、フィンセント・ファン・ゴッホなどが住んだり、ポントワーズで創作を行っていました。
ですから、フランスの絵画展に行きますと、「ポントワーズ」という地名がよく出てきます。

ポントワーズの「ポン」は日本語で橋の意味、「オワーズ」はセーヌ河の支流のオワーズ河の事ですから、この地名は、「オワーズ河に掛かっている橋」という意味なんです。

町の高台から、オワーズ河に出ると、本当に絵になるような景色が広がり、うっとりします。
いくら見ていても飽きない風景だから、画家たちは好んで描いたんですね。

今日は、「ポントワーズ・バロックフェスティバル」の開催時期でもあるので、散策だけでなく、コンサートも兼ねて出かけました。
ポントワーズ・ノートルダムからオワーズ河に出て画家たちの気分を味わってから、コンサート会場のサン=マルコ・カテドラルに向かいました。
プログラムは、アンドレ・カンプラの「レクイエム」でした。一曲だけで1時間20分掛かりますから、大曲ですが、短く感じました。
高いカテドラルの天井に響く歌声、鮮やかなステンドグラスに陽が当たり眩しい程輝き、聴きながらタイムスリップでバロックの世界にいったような気持ちになりました。

特にマルク・ラボネットが歌うバスの響きが感動的でした。
古楽が好きな人の中に、西洋人だからなのだと思いますが、「アマデウス」の映画のモーツァルトにそっくりな髪型や服装をしている人を見かけます。
本当にその時代を愛している人なのでしょうね〜アンドレ・カンプラは、ヴェルサイユ出身の作曲家・指揮者・聖職者でしたが、今日の演奏もカンプラの地元のヴェルサイユバロックオーケストラでした。
1660年生まれですから、ヨハン・セバスチャン・バッハよりも25歳上なんですね。1694年〜1700年までは、パリ・ノートルダム大聖堂の楽長だったそうです。
フランスで、彼の同世代のリュリやラモ―の曲は聴く機会がありましたが、アンドレ・カンプラはフランスでも古楽フェスティバルの時ぐらいしか聴く機会がありませんので、本当に今日は聴く事が出来てラッキーでした。
コンサートが終わると夕焼けが真っ赤で、本当に素敵な一日でした!

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