今週の大きな出来事

今日は、平年よりも気温が高く、気持ちのよい一日でした。
12月5日に歌舞伎役者の中村勘三郎さんが死去されたニュースを耳にして、驚きました。
ご冥福をお祈り申し上げます。

若すぎる死ですが、本当に人間として最高に素晴らしいものを持ち合わせた人だっただけに、残念でなりません。

歌舞伎役者としての生きざまも素晴らしかったですが、人間的にこれほど出来た人もいなかったのではないかと思います。

弱者に優しい人だったそうですが、芸術を愛する人の模範ですね。
フランスのメニューインも世界平和を訴えて、最後までご立派な一生を送られましたが、勘三郎さんにもあと30年は生きてもらって、日本人の芸術の感性を磨いて欲しかったです。
メニューインの亡くなられる5年ほど前にフランスのコルマール音楽祭でお目に掛りましたが、心が美しすぎるとこのような容貌になるのだな、とその時に思いました。

誰からも愛される人は多くはありませんが、中村勘三郎さんのような、誰もが頷ける、心の優しい人間の死は、今後生きていく上で、多くの人たちの心の支えになっていくことでしょう。

お客様に対する愛情と、エネルギーが舞台の上で燃焼する姿・・・・これこそ、本当の芸術家です。
人間性あふれる人だから、周囲の人がそれを観て感激し、心を動かされたのです。クラシックは、歌舞伎とは違いますが、同じ”芸術”です。
お客様との距離を感じて演奏をしていたら、まずお客様の心に音楽は飛び込んでいかないでしょうし、本人も面白くないと思います。

お客様のために、この曲で幸せになって欲しい、心の支えになって欲しい、アーティストが舞台で燃焼させることがどれだけ強い力、エネルギーになるものなのかを、芸術家や芸人は、真剣に考え、立ち向かって欲しいと願っています。

私は、生徒たちや子供たちに、もともとおしゃべりのせいもありますが、技術を教え込むよりも、音楽の原点、音楽をする意味、音楽の必要性のような事ばかり話して聞かせていましたが、人間的に美しくなければ、いくら音楽の技術や技法を学んでも本来の芸術を学んだ事にはならないと思います。

中村勘三郎さんのような人間がたくさん日本にいてくれたら、未来は明るいのにな〜生きていて幸せなのにな〜とつくづく思います。

あの世でも誰からも愛されることでしょう。さて話は違いますが、12月8日 (土) は、六本木のデザインKで、午後6時半より、「レ・クロッシュ リサイタル 〜クリスマスコンサート〜」を開催致します。

ご興味のある方は是非お越し下さい。

これからは、勘三郎さんの生きざまを見習って、来年はもっともっと人間として豊かになれますように努力しようと思います。
努力を惜しまずにすることしか方法はないのだと思います。
勘三郎さんは、天才でも努力を惜しまずにしたのですから、私のような凡人は、とにかく努力だけは惜しまずしていきたいです。
少しでも目標に近づきますように、と思いながら歩んでいくしか方法はなさそうです。

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