個性

ここがフランス?って思うほど、パリには黒人やアラブ民族、東洋人、東欧人など地域によっては純粋なパリジェンヌとは言わないまでも、フランス人すらほとんど見当たらないところもあります。

メトロでも通る線によっては、黒人ばかりでアフリカかと思えるようなところがあります。

乗り換えのために降りた黒人系の多い駅のホームでのこと・・・
黒人グループがボンゴを鳴らして歌いだしますと、それを聴きながら自然と多くの人たちが体まで動かして一緒に楽しんでしました。
それを見て大喜びで2歳ぐらいの黒人の男の子が腰をふりふり音楽に合わせて踊っているのです。
バギーに乗っている妹もお兄ちゃんを見ながら楽しそうに体を振って喜んでいます。

何もリトミックのような音楽教育を受けていなくても大人の音楽に合わせて、上手に体が自然に動いています。
これがまたまた体が身軽で本当に上手なのです。すでにすごいオーラがあるのです。
私だけではなく、駅のホームでみながその子をすごい!って顔して眺めていますから興味を持ったのは私だけではなかったでしょう。
アフリカダンスを踊る黒人のミニチュアそのものなのです。
本当にすごい!と思いました。
まだやっと歩けるぐらいな子が何故そこまで自分でリズムに合わせて音楽表現ができるのでしょうか?

これは、やはり先天性のものなのでしょうね。

昔、幼時のリトミックレッスンをした時も、体ですぐ音楽表現出来る子と何をしても音楽に乗らない子とかなり差が合った事を思い出しました。

渡仏した頃に「ユダヤ人は歌がうまいのよ!」と仏友人から聞いた事があります。
その時はそうなのね、と思いながらも聞き流していたのですが、今双子のユダヤ人の生徒がいますが、ソルフェージュで歌を歌ったり視唱をしたりすると、音程はまだまだピッタリしないのですが、それでも声の出し方が発声など専門的な事は一切知らないはずの子たちが、澄んだ自然な発声で歌う事ができてしまうのです。
歌い方の素質があるという事ですね。何でもそういう傾向というだけで、100%の人がそうというわけではありませんので、誤解しないで下さいね。

日本の子は、とにかく指が器用ですから、ヨーロッパの子よりもはるかに短時間で上手になるのは確かです。
表現豊かかというとまたそれは別なのですが、ヨーロッパにいますと東洋人の器用さは凄いものだ、と本当に感心します。

知り合いの家族が遊びにいらしても、全くピアノには目もくれずにサッカーボールを追いかける子もいれば、ピアノの事ばかり気になってピアノの蓋を開けるように催促したり、弾きたいという子もいます。

持って生まれた天性というのは、その子にしかないものなのでしょうが、もう一歳にしてその子らしさがはっきり出ていますし、興味を示すものをはっきり意思表示しています。

親も客観的に観察すれば、この子はどういうものに興味を持っているのかが自然と分かってくるのだと思います。
たとえば、音楽に興味があるか、スポーツに興味があるか、絵本やお話が大好きなのか、生き物が好きなのか、レゴが好きで創作意欲があるか、・・・等々。
赤ちゃんにして個性がはっきり出てくるものなのですね。

その子の興味あるものを身に付けさせていくことが、将来的にいいのかもしれませんね。

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