天野教授に感動して・・・

NHKプロフェッショナル仕事の流儀【天野篤天皇陛下執刀医心臓外科医順天堂大学医学部心臓血管外科教授】を5月14日に放送されましたが、ご覧になりましたか?

この番組を観て、ただただ、感心してしまいました。
こういう生き方の出来る人は、本当に素晴らしいと思います。
今の世の中にこんな素晴らしい人がいるんだ、と知っただけで幸せです。

天皇陛下の執刀医に任じられ、一躍注目を浴びた心臓外科医・天野篤 (56歳) の仕事ぶりを紹介されました。
心筋こうそくや心不全を治療する手術で、心臓を動かしたまま行う「オフポンプ手術」の第一人者だそうですが、何と手術成功率は98%だとか・・・

天野氏は、大学受験に3度失敗し、希望する病院に就職すらできない“落ちこぼれ”医師だったとの事。それでも手術で余った糸を拾い、朝まで縫合の練習をするなど苦労を重ね、名医と呼ばれるまでになったそうです。
こういう生きざまに私はとにかく感動します。
私たちに沢山の事を教えてくれました。
世のため、人のために生きているような方です。

天野教授は今もなお、月曜から金曜まで病院に泊まり込み、多いときは1日4件、年間手術数は400以上と驚異的な数を誇り、手術に人生をささげ、ただ一途一心に患者を救おうと挑み続ける医師の素晴らしさ、人間技とは思えませんが、こういう事をやってのける人がこの世の中にいるという事だけで驚きの連続です。

天野教授は、“一途に、一心に”、人生の全てを手術にささげようとするその姿勢があまりにも美しい!

急を要する患者の連絡が入れば、どんなに疲れていようと、手術室に向かう。
月曜から金曜までは自宅に帰らず、医師室に泊まり込み、24時間体制で患者を見守る、というような生活を30年近く続けているのです。
日本の心臓外科医が1年間に行う執刀数は50件が平均という中で、天野の年間執刀数は40以上と驚異的な数です。
この圧倒的な経験値が、手術を成功に導く。手術に比べればちっぽけではありますが、コンサートの成功も、結局は場数を踏む事で力を積み、魅了させられるのだと思います。
自分のしている仕事を”天命”だと信じ、立ち向かっていくなら、必ずよい成果が現れるような気がします。

多くの心臓外科医たちが、天野教授の事を「日本一丁寧な手技を行う」と評価しているそうです。手術の場面で、血管の周囲についた脂肪や、外膜と呼ばれる薄皮を、しつこくつまみ取る。
そして、“生きる喜びを、取り戻す”こと。術後の不安や、再手術の芽を取り除き、最終的には、患者が手術したことさえ忘れてしまうような治療を、常に目指している。
これこそ最高の治療といえますよね。

テレビを観ていて、この意気込みはどこからくるのかが分かりました。

それは、天野教授のお父様は、心臓が弱かったそうで、若い頃、第一助手として立った父親の心臓手術で亡くされてしまったのです。
心臓に縫い付けた人工弁の糸が1本緩み、それがきっかけとなって、父親はかえらぬ人となったと伝えられました。
天野教授は、「父は、心臓手術でこうしてはいけないということを、自分の命とひきかえに教えてくれた」といっていましたが、父の死こそ、30年間に渡り、凄い数の心臓病の人たちの命を救ってきたに違いありません。
もし、父親が心臓病でなかったなら・・・

最後の締めくくりでは、「自分の天命、決められたものあるでしょ。それに対しては忠実にやってるだけですよ。ま、宿命かな。」とおっしゃっていましたが、凄い人生だな、と感動しました。

こんなに感動した人物は滅多にいません。
これからも心臓外科として頑張って欲しいですが、天命と言っても、ご自分が倒れられたらどうもこうもありませんので、ご自分の体も大切にして欲しいです。

これは、やりたいと思っても出来る事ではありませんし、”天命”だと思うからこそ、凄い底力が出るのではないでしょうか。

天野教授の足元にも及びませんが、他人のために生きる事が出来るような人間になりたいですね。

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