急に真夏のような暑さになりましたが、如何お過ごしですか?
昨日、ニュースで旭川動物園の様子が出ていましたが、一気に33度まで気温が上がり、動物たちはぐったりしていました.
それもそのはず、6日前は、雪が降って、昨日と30度以上の格差があったとのことでした。
温度が急に変化すると、体がそれに順応できず、疲れの原因にもなりますね。
ところで、いつもの事なのですが、毎日飛び回って生活していると、あっという間に一週間が経ってしまいます。
今日は、レ・クロッシュの南大沢文化会館ので”モーニングコンサート”がございました。
”モーニング”と付きますから、午前10時半開演という、とても早い時間のコンサートとなります。
当日のリハーサルはほとんどできませんので、昨夜19時半に調律が終わるということで、それからがリハーサルという事でした。
時間的には、こういうパターンは慣れていないので、演奏者たちの指の動きなど目を覚ましているのか、少々心配ではありましたが、体力的には夜のコンサートよりもありますし、心配することはなかったようです。
実は、集客も、「このような早い時間に、お客様はいらして下さるのかしら?」とこちらに付きましても不安がありましたが、当日券も予想以上で満席状態で、主催者もスタッフの皆さんも喜んで下さいました。
マダムや少しお歳を召された方たちは、この朝の時間帯の方が出やすいということも理解しました。
今年1月に八王子のいちょうホールでの演奏の折に、はじめてお越しの音楽好きのお客様がその場で、”レ・クロッシュ ファンクラブ”会員になって下さいましたが、その方もお越し下さり、喜んでお声を掛けて下さいました。
昨年の東京文化会館でのコンサートにはじめてお越しになられた方も本日の南大沢文化会館に、昨年撮って下さったレクロッシュの写真をサイン会で下さいまして、久しぶりの再会となりました。
大勢の方とコンサート当日はお話いたしますので、「以前リサイタルにまいりましたが、私の事を覚えていますか。」という質問をよく下さいますが、時折戸惑ってしまうこともあるとはいえ、とても嬉しいことです。
南大沢文化会館のスタッフより、アンケート用紙にとても感激したお客様が多かったとのご報告を受けて、嬉しかったです。
ところで、10年以上前の事ですが、「パリ短期留学賞」を取った折に、当時高校2年生のピアノ科のMちゃんをお世話したことがありましたが、その後、芸大の大学院を卒業し、スイスに4年間留学し、帰国してもはじめてのリサイタルが開催されました。
終演後に、「スイスで4年間、本当に頑張ったのね。音質がヨーロッパの音に変身していたわよ!」と声を掛けましたが、これはお世辞でもなく、心からそう思いました。
やはり音の色や質は、環境で変化していくものだということが実証されました。
嬉しい限りです。
「ピアノを弾く」から「ピアノを奏でる」に大きく変化していたのです。
数年前にもヨーロッパ アーティスト主催公演で出演して頂いたことがありますが、まだスイスからの一時帰国ということで、勉強中でしたから、大学院にこれから進むという時期で、今の彼女の演奏とは違いました。
本当に、有名になるとかならないとかとは別に、本人に磨きがかかって変化していく過程をみることができたことは、とても幸せです。
やはり、音楽の神髄を日本で学ぶことは難しいことなのかもしれませんね。
彼女の演奏を聴いて、その数年間の変化を肌で感じることができました。
やはり芸術を学ぶためには、贅沢というのではなく、一生を掛けて勉強したいと思えば、早い時期にヨーロッパで真の音楽を肌で感じ、文化の刺激を受け、乾燥地帯の環境に身を置くことがどれだけ大切なことなのかが実証できたような気がします。
ただ、残念なのは、芸術家は、一生勉強を続けることが必要だと思いますが、どうしても生活をするために、当たり前のことではありますが、仕事量が増えてしまい、自分を見失ってしまう人たちが多いという事です。
パリの時に親しかった音楽関係の方たちの中のほとんどが、生活を維持するために、あれだけ演奏していた方たちなのに、帰国してからコンサートも開かない、というか、開くチャンスがないままに、開けないレヴェルに変化してしまった方たちが多いことは、とてもかわいそうで、残念に思います。
留学という素敵な経験を生かして、そのまま演奏レベルが向上したまま、進んでほしいと切に願っていますが、叶わないのが現状で、それが、とても寂しく思う瞬間です。
アーティストに対しての優遇も世界的に悪くなっているようです。
アーティストのレベルアップは、演奏できる環境が確保されなければ無理な話です。
しっかりしたスポンサーのもとでしか育ちませんが、安い謝礼金では、どうしても仕事優先にせざる得ないのが実情です。
いろいろ考えさせられてしまいますね〜
では、暑い日がまだまだ続くようですが、くれぐれもお体を大切になさって下さい。
素敵な週末をお過ごし下さい!
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