今日は冬に逆戻りして、一日中寒く、厚手のコートを着ている人が多かったです。
気温差があると体調にも影響しそうですね。
今日は朝から電話が鳴りっぱなしでした。
私が帰国したのを知って、多くの方から連絡がきました。
福島公演の主催者さんやホールからも、5月15日のコンサートの件で連絡が入りました。
地元でのコンサートとは違って、地方公演は実際にそこで生活しているわけではないので大変です。
しかし、地方公演の目的はもちろんリサイタルを開催するために遠征しますが、それだけではなく、お世話になった方たちとの交流、そしてその土地の文化や自然が身近に感じられて、本当に楽しいです。
いつも地方公演に出かけますと、宿泊施設や交通費などが余分に掛かりますので赤字になる事もありますが、お金には変えられない、素晴らしい出会いや幸せな時間がそこにはあります。
旅行好きで人間好きの私にとっては、地方に行くたびにわくわくします。
自然の静けさの中から聞えてくる虫の声や草木が擦れ合う音、川の流れる音など、耳を傾けていると沢山の心地よい静かな音が聞えてきます。
この自然界の音をそのまま楽器で表現しようとする事は、頭脳だけで考えて音作りをしているよりもかなりリアルにいい音色が引き出せるように思います。
たとえば、フランスの作曲家であるラヴェルの「水の戯れ」は、水が戯れている様子を思い浮かべながら、よりリアルに表現するための音色研究は、理屈ではなく単に感覚だけでいいと思います。
ドイツ音楽のように分析をしても解決できないものがあると思います。
自然の美は、あえて分析するとどこか自然から遠ざかってしまいます。
自分の五感を使って音作りをした方がより美しい、本物に近い音色が奏でられるような気がします。
まず練習をする事よりも、自分の身近なところで、五感を働かせて自然界の美しさを感じて、それを音で表現しようとする気持ちが自然に湧いてくる事の方が重要だと思います。
それには、自然を愛し、五感を働かす事に集中することですね。
東京はごみごみしているとは思いますが、それでもその中にも公園は沢山ありますし、自然や美しいものも多いと思います。
地方とまではいかなくても、草木の香りや川の流れを観察しながらどんどん音のイメージを膨らませられる事が出来るといいですね〜
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