皆さんお元気でいらっしゃいますか。
パリの気候は日中は17度位まで上がるので例年よりも暖かいです。
黄葉がはじまり、秋の黄色に染まったパリの町は魅力的です。
パリでの生活も3週間以上経ってしまいました。
パリ散策は、本当に気持ちが落ち着きます。
昨日、サン・ラザールのローマ通りを歩いていましたが、弦楽器工房やピアノ、管楽器販売店、楽譜屋さんなどが立ち並ぶ”音楽通り”です。
いつも何気なく通っているのですが、歴史を感じる建造物はいつ見ても”見事!”の一言です。
日本にいるとあまり教会について意識がないのですが、ノートルダム教会のような立派な教会ではなくても、教会巡りはその時代を感じさせてくれる、素敵な時間です。
私は、クリスチャンではありませんが、パリに戻ると、キリストとマリアの近くに居るような気持ちになるのですから不思議です。
特にマリアは、当時の事を記した文献を読んだせいもあり、とても身近に感じます。
それが成田から東京の家に戻ると、頭の中の回線が全くキリスト教やヨーロッパ文化などとはかけ離れていく自分を感じています。
そしてじっくり考える余裕がないというか、じっくり考えようとしなくなる自分を感じます。
これは、やはりヨーロッパ文化の建造物が目の前にあるかないかでかなり意識が変わるものだと思います。
あとは時間的余裕でしょうか・・・
確かに、フランス音楽もフランスの風景、風土、言語のすべてが関係していると思いますし、風の匂いも家の周辺の木々がなびく音も違います。
それで、自分の呼吸の深さや目からの刺激や感じ方もフランスに戻ると自分自身が変化しているように思えます。
日本に帰ると、自国に帰った喜びと、親族や知人に会える楽しみもありますし、毎日がパリに居る時と同じように生き生き生活できているのですが、何か違うのです。
自分の置かれた環境や状況が変わると、頭の中の構造というか働きが変化してしまうのもしれませんが、やはり人間にとって、環境というのは本当に大切な事なのだと実感しています。
特にヨーロッパ音楽を編み出すという仕事の場合は、ヨーロッパで息をする事が必要な気がします。
私は、今後もそれぞれの国の良さを体で感じる事が出来る喜びを大切にしていきたいと思います。
広い庭で飛び回る孫を見ていると、目の輝きが日に日に変わっていくのが分かりますし、”毎日が幸せ!”とはまだ口に出して言えないけれど、広い空間が人間にとってはどれほど必要なのか、ということも感じる毎日です。
では、楽しい週末をお迎え下さい!
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