皆さま、12月のメッセージが、今月は遅くなってしまいまして、申し訳ございませんでした。
何となく、「クリスマスコンサート」が終るまでは落ち着かなかったものですから、失礼致しました。
それにしても1年経つのは、本当に早過ぎます。
最近は、特に月日の経つのが猛スピードですので、困ります。
日本情勢も世界情勢も何か2023年は、色々な事があり、大変な年だったと思います。
未だに戦争は続いていますが、それに巻き込まれた子供や若者たちのことを考えると本当に胸が痛みます。
自分だけのことを考えれば、「日本人でよかった。戦争に巻き込まれない生活が出来て嬉しい。」
と思いますが、人間はみな幸せを願って生きているのですから、ようやく、全世界の人たちがコロナ禍の影響を受けないで済むようになったと思っても、戦争で命を落とす人たちが多いのは閉口致します。
何とか穏やかな生活を送って欲しいと切に祈ります。
ところで、先ほどネット配信で、下記の記事を拝読しました。
「老後に後悔する人」が知らない“お金より”ずっと大切なもの

確かに「思い出」が人生で一番大切なもののように思います。
70年生きてきまして、何と言っても、私の頭の中にはほとんどが「思い出」が詰まっていますが、それが毎日の生きる糧となっていると思います。
我が家は、両親が音楽好きではございましたが、それを強制する親でもありませんでしたが、子供時代習っていたピアノのS先生、小学校時代の音楽専科のS先生に音楽の素晴らしさを教えてもらいました。
そして、中学2年の時に、東京文化会館大ホールでの「ニューイヤーオペラコンサート」を鑑賞した折に、このような美しいメロディがあることに感動し、音楽と関わりたいという思いが次第に強くなりました。
そして、大学時代には、音楽の勉強とは別に、思い出作りの旅行に時間を掛けるようになりました。
ここで、たくさん自然に接する事が出来ましたことが、心が豊かになったような気が致します。
日本旅行から世界旅行へと興味は広がり、結局は、フランスに34年間過ごしてしまいました。
ヨーロッパでも国によって、全く人種も考え方も違いますが、それが旅行に寄って手に取るように分かり、感動致しました。
音楽教育においても、大学時代から、教育方法に納得できないものが色々ありましたが、フランスで生活しながら、音楽教育を学ぶことで、文化の違い、音楽教育はこうあるべきだ、という指針が見つかり、自信を持って子供たちの音楽教育に力を注ぎました。
パリで教えた生徒たちが、音楽と向き合って生きてくれて、音楽の良さを伝授できたかな、と感無量です。
上記の記事には、「お金よりずっと大切なもの」というタイトルですが、芸術をするには、心が豊かでないといけませんから、見聞はとても大切な事ですから、心の栄養のためにはたくさんの「思い出作り」が必要です。
しかし、芸術家はある一部の成功者の他は、食生活が苦しい場合が多く、大変な生活を強いられています。
モーツァルトの時代から音楽家は大変な生活を送っています。
前にもブログに記載したことがございますが、航空運賃を大人のチケットを一席分購入しなければ移動出来ませんので、毎回パリ往復するのに、人数+チェロさまのチケットを購入しなければなりません。
20年も前から、客室乗務員には何も迷惑を掛けず、静かに椅子にケースが立っているだけ…お食事もなし、それなのに何故かしら?と質問を致しましたが、私共がチェロの代金を支払っている事そのものを全く知らない職員が多いことにまず驚きでした。
機内では、「大きいですので、荷物室に入れられてはどうですか?」と声を掛けてくる客室乗務員もいらして…
気圧の差で何が起きるか分からないから、席を一席取っているわけで、席をお支払いしているにも関わらず、迷惑がられることもありました。
という事で、腹を立てることも多々ありましたが、すべてが「思い出」だと思います。
チェロのチケット代を支払っていることをご存じないスタッフが多いのには驚きでした。
戦争に苦しんでいらっしゃる方たちのことを考えれば、小さなことではございますが、色々な面で住みよい世の中になって欲しいと願っております。
先日、夫とシネマに行きました。
「ゴジラ -1.0」を観ましたが、なかなかよく出来た映画でした。
では、寒さが厳しくなりますが、くれぐれもご自愛くださいませ。
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