4月のコンサート活動

皆さま、お変わりございませんか。
桜の季節が終り、鮮やかなつつじが咲き始めました。

4月13日は、川崎市生涯学習財団主催の市民対象のレ・クロッシュ リサイタル、16日は、北区文化振興財団主催のまちかどコンサートも区民のためのコンサートでした。
どちらも満席の中でのコンサートで、とても活気があり、よい経験が出来ました。

10年以上前に、相模原市でコンサート依頼を受けた事がございましたら、13日に、職員の方たちがわざわざお越しくださいまして、秋のコンサート企画のお話を頂きました。
職員の方たちは、レ・クロッシュの事をしっかり覚えていてくださいまして、わざわざコンサート依頼のためにお越しくださったとのこと、とても嬉しく思いました。
少しずつコンサート活動が軌道に乗ってきたという事なのでしょう。

16日の北区でのコンサートでは、終演後にお客様が寄って来てくださいまして、「最初に北区で演奏をして頂きました、15年位前の事をよく覚えています。あの時は、まだ日本語に慣れていないとおっしゃっていましたが、随分日本語に慣れましたね。チェリストのお兄さんは、まだまだ細かったですが、堂々として、音の響きが益々素晴らしくなって驚きました。」と話してくださいました。
確かに、最初に北区からお話を頂きましたのは、随分前の事で、それから定期的にコンサートをさせて頂いておりましたが、コロナ後、昨日がはじめてのコンサートだったとのこと、そして立見席まで出ましたので、とても喜んでくださいました。

それにしましても、北区文化振興財団の活動は、恐らく東京一ではないかと思います。
演奏家に対しての待遇やすべての事に対して、至れり尽くせりのスタッフたち、それを助けるボランティアの方たちの力に、ただただ感心してしまいます。
どこの文化振興財団でも、北区のように、芸術家に対して優しく手を差し伸べて欲しいと思います。

19日は、としま区民センターにて、息子のバッハの無伴奏チェロ組曲第4番を全曲弾かせて頂きます。
伸び伸び楽しんで弾いてもらいたいと思います。

今週末の22日は八王子いちょうホールでのロビーコンサートとなります。
こちらは、八王子市芸術文化財団主催コンサートですが、八王子市民のためのコンサートとなります。
毎年演奏をさせて頂きました、川崎市田園都市病院では、病室の方たちに聴いて頂くために、22日に、八王子までスタッフの方たちがビデオを撮りにいらっしゃいます。
このビデオを持ち帰り、病院の患者さんたちが今年も病室で聴いてくださるとのことでした。
昨年も患者さんたちが大変喜んでくださったとのことで、わざわざスタッフの方たちが出張して、録画のためにいらしてくださるそうです。

本来は、私もいちょうホールに行く予定でおりましたが、孫の舞台稽古の時間と重なりますので、駒沢まで孫の引率をせねばなりませんから、本番に立ち会えないのは残念ですが、よい演奏をして欲しいと思います。

偶然、同日に孫の中学の保護者会があり、娘の夫は中学の保護者会に出席し、私は孫の引率、そして娘はいちょうホールでの演奏と、何か慌ただしいスケジュールではありますが、皆が団結して助け合いながらやれる事をせねばなりませんので、頑張るしかないですね。

それにしましても、この春になり、コンサート依頼が急に増えてきましたが、これは有難いことです。
今までコロナ禍でじっと家に閉じこもっていた方たちが、一斉に活発にコンサートに足を運んでくださる事は、大変嬉しく思います。今後もずっと続いて欲しいと思います。

5月4日の東京オペラシティ リサイタルホールでのレ・クロッシュ リサイタルに向けて地道に頑張って欲しいと思います。

以前もお話しましたが、ロシアのエフゲニー・キーシンのように超一流のアーティストは、アメリカの小さな村からその年のプログラムを演奏しまして、ずっと曲を温めてから、私たちの住んでいた、フランス アルザス地方のコルマール音楽祭で毎年演奏をされていました。
それから半年後ぐらいに、日本の東京サントリーホールそしてフィナールは、アメリカのかカーネギーホールで終了という事でしたが、同じプログラムの曲を弾けば弾くほど、色々な発見があり、音楽が豊かになっていくために、多くの土地で勉強されていたことがどれ程有益な事だったかが理解出来ます。

キーシンの場合は、4ヶ月間は完全に充電期間として、あとの8ヶ月の間に、世界中50回ぐらい同じプログラムを温めながら、音楽作りをしっかりしていき、最後はニューヨークのカーネギーホール、という流れに感心しましたが、子供の時から天才少年と騒がれていたキーシンの勉強の仕方は素晴らしいと思いました。

普通のアーティストは、世界を回っているわけではないですから、中々そこまで一つのプログラムを徹底して出来ません。
そのような事をしていましたら、収入面で苦しんでしまいますから、仕事をたくさん増やすために、中々最高の演奏をお客様に聴かせることができないというのが現状です。
そのようなアーティストが溢れてしまいますと、練習不足で本番で演奏されますから、お客様たちはがっかりして、コンサートに足を運ばないようになる、という現象は大変困る事です。

芸術家たちが勉強を持続させるためには、スポンサーなしでは無理となりますが、今の時代では、中々厳しいです。

そして、若い世代の方たちのクラシック離れもフランスでも感じていましたが、日本でも同じだと思います。

クラシックコンサートは本来楽しいものですので、多くの若者にも足を運んでもらいたいと切に願っております。

ゆっくり音楽を聴きますと、心が豊かになり、穏やかになると思います。

では、楽しい春を引き続きお送りください。

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