皆さま、今週はいつもよりもゆったりした生活を送ることが出来たのではないでしょうか?
夏の疲れが出る時期ですから、シルバ―ウィークの休暇は、とても大切だと思います。
お彼岸ですから、お墓参りにいらした方たちも多いことでしょう。
秋晴れが続いたそうで、何よりでした。
気が付けば、あと3週間で帰国となります。
今年は、大掛かりな塀の工事などをしていますので、それにつられて、部屋の中の掃除をはじめました。
歳のせいなのだと思いますが、子供たちの幼児期からの工作や作文を読んでは感心したり、娘がフランス国営コンクールで大賞を頂き、リストのピアノコンチェルトを共演させて頂きました時のビデオが整理をしていたら、出てきましたので、懐かしく観ました。
パリのフランス国営放送 メシアン大ホールで演奏しました時は、当時16歳でしたが、久々に聴くと、これだけ弾けたのね〜などと感激したりしています。
当時は、そう感じる余裕もなく、とにかくフランス全土で1番だったと喜んでいる暇もなく、パリの中でも特に大きい大ホールでのオーケストラの共演ということで、親の方がドキドキしてしまいました。
今思うと、本当に懐かしくその頃の緊張や喜びが蘇ってきます。
当時は、アルザスのコンセルヴァトワールでの勉強とは別に、35歳のヴァイオリニストのジョンと15歳の息子のチェロ、16歳の娘のピアノで、ピアノトリオを組んで活動を続けていましたが、よく中学や高校に通いながら出来たな〜と当時は考えなかったのが、今頃感じています。
ビデオで、ピアノトリオの演奏を聴きますと、それなりによい演奏をしているのですが、もう子供たちもこの当時の2倍生きているのですから、音楽と関わりながらの生活も随分長くなったものです。
渡仏という自分たちが選んだ運命を、とにかく家族と共に必死で頑張ってきた30年であることは確かです。
節目の年だと思って、少し整理整頓をはじめていますが、フランスは好きだけれど、あと10年もすれば、日仏の往復そのものが大変になる時期でしょう。
さて、これからどうしましょう〜と今後のことをあれこれ考えてしまいます。
私は日本人でありながら、パリに来ると、考え方も感覚もフランス人に近いところで生活をしている自分を感じます。
まず、日本では、近所の方たちに、会釈でのあいさつが普通ですが、パリに戻ると、ひげもじゃの近所のおじさんとも抱き合って、私のほっぺにお髭をつけながら挨拶を普通にしている自分がそこにはいます。
それはその国のルールですから、ごく当たり前の挨拶をしているだけですが、もし日本に帰国し、お隣のおじさんに頬と頬をつけて挨拶などしたら、驚かれてしまうでしょう。
パリの家から出ると、手を大きく振って、近所の方たちに挨拶していますが、ここだからできることで、日本でそんなことをしたら、変人扱いされてしまいます。
ところで、私が思った通り、難民問題はこれから大変になりそうですね。
難民の斡旋業者がパスポートを捨てるように指示しているようです。これでは、シリア人であるかどうかを見抜くことは出来ません。
シリア難民を受け入れるつもりでも、30%は他国からの難民だとも言われ、実際には、もっと多いだろうとも言われています。
シリア独特の方言のようなものはあるそうですが、受け入れ側の国では、アラビア語らしい言葉を使っていれば、それがシリアの国から来た人たちなのか、近隣の国から来た人たちなのかも区別が出来ないそうですから、混乱は益々激しくなりそうです。
ヨーロッパの国々が今までのヨーロッパでなくなることは分かりますが、シリアの人たちを何とか救う必要があるわけで、一体、今後どのようにするのが最良の方法なのか考えていると、頭が混乱しそうです。
さて、来週から帰国前日まで、フランス人の訪問客が増えますので、サロンも綺麗にしなくては…
あと1週間で、息子はバッハの無伴奏チェロ組曲のリサイタルです。
今週は、バッハの特訓の週のようで、猛練習をしていました。
では、皆さま、楽しい週末をお過ごし下さい。
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