明日はよろしくお願い致します

今日は曇り空ですが、明日は晴れそうですので、安堵しています。

皆さま、お変わりございませんか。

明日は、東京文化会館 小ホールにて、「レ・クロッシュ リサイタル」を開催致しますので、よろしくお願い致します。

折角チケットをご購入下さいました方でも、ゴールデンウィークのあとは、仕事が山積みで、休憩時間ぐらいに何とか行けるかもしれません、という方もいらっしゃいますし、そこまで大変な思いをして足を運んで下さいますファンの方たちに心から感謝申し上げます。

今電話で、受験時に声楽を習っていたS先生がご友人とお越し下さるご予定ですが、コンサート始まってからの皆勤賞でした。
最初は、10人位芸大の時の友人と一緒にいらして下さっていたのですが、もう85歳にもなると、夜が厳しいそうです。
S先生は、ご主人さまが末期がんのため、夕飯時に医科歯科大学病院に行き、点滴だけで病院食は何も召し上がらないので、先生お手製のメニューを持って毎日病院に通われているそうです。
それでも一口しか召し上がれないそうです。
明日も夕飯の時間に行き、担当医にご挨拶してから東京文化会館に直行するので、もしかしたら少し遅れてしまうかもしれないけれど、入れて下さるかしら?と質問をされました。

もちろん、休憩時間を待たずに、一曲ずつ会場に入れるように、ホールの打ち合わせ時に申し上げますから大丈夫ですよ、とお応えしましたが、すごい方だとただただ感心してしまいました。
そこまでして、レ・クロッシュのリサイタルにお越し下さるとは…
いつも温かく見守って下さる素敵な優しい先生ですが、「伴侶が病気になってしまうと、本当に大変なものですよ。」とおっしゃいました。
本当にこういう事態でも気にして下さる事に心から感謝しています。

15年間の東京公演を振り返りますと、色々な事がございました。
この15年が長かったような短かったような不思議な気持ちです。

2002年の東京公演は、私の元生徒が並んで抽選をして、ルーテル市ヶ谷ホールを押さえてくれました。
まだ、ほとんどパリの生活が中心でしたので、全く日本の様子も分からず、頼りっぱなしでした。

そこでの面白いエピソードは、影アナもやはり元生徒の声楽家にお願いしましたが、アナウンスが終わって、戻って、客席のライトが消えた時です。「あの、直彰さん、その靴でよろしいんですか?」とアナウンスをして下さった、Kさんが驚いた顔をしたので、周囲にいた人たちは一斉に直彰の足を見たのですが、何とリハの時に履いていたスニーカーのまま、衣装だけがステージ衣装で、大慌てで履き替えた事がありました。
でも、一度失敗をすると、そのあとは気をつけるものですね。

横浜での公演の時は、狭い控室でしたので、着替えた洋服を、リハが終わってデスクに置いた楽譜の上にうっかり乗せてしまって、ピアノソロが終わり、またデュオを演奏、という時に、楽譜を準備しようとしましたら、さっき練習したはずの伴奏楽譜があちらこちら探しても見当たりません。
さあ、大変!もう、休憩時間でもないのに、探し当てるまでしばらくお客様にお待ち頂いた事もあります。

私は譜捲り担当で、ピアノの隣に椅子を設置してもらい、本番を迎えるのですが、リハ時間には、孫の世話をしなければならくて、バタバタしていましたら、本番に椅子に座った途端、「ピ〜〜」と鳴ってしまうのでビックリした経験があります。
座っているふりをして、最後の曲まで結局椅子には座れませんでした。 (笑)

全日本ピアノ指導者協会の専務理事の福田成康さまとランチをしながら、コンサートについて、色々雑談をしていたのですが、「宇宿先生、日本のクラシック業界は大変ですよ。1年目は宇宿先生のお子さまはどんな人?と興味本位で、親族や知人は寄ってくる、次の年は、もう半数はお子さんの演奏聴いたからわかったわ、と言っていらっしゃらなくなり、5年後には、親族が少々、これが日本のクラシックコンサートの実態なのですよ。と教えて下さいました。

「これは困ったな〜でもどなたもご興味がなくなれば、アーティストは弾く必要がないわけだし、その時はその時ね。」と思い、私の片腕になって下さっている友人たちやマネジメントさんたちに助けてもらい、何とか15周年を迎える事が出来ました。
誠に感無量です。

これから先、どのくらいコンサート活動を続けていけるかは全く分かりません。
でも、一生懸命心から応援して下さる方がいらっしゃる限り、頑張りたいとは思っています。

明日は、「レ・クロッシュ リサイタル 〜ニューアルバム記念コンサート〜」と題して、CD「ロマンス」の記念コンサートでございます。
6枚目のCDとなります。1枚はピアノソロのアルバムがございますから、レ・クロッシュスタイルのピアノソロ & チェロ・ピアノデュオのアルバムは5枚目となります。

「とても楽しんで毎日聴いています。」「心が癒されています!」、とご連絡が届くたびに、感謝の気持ちでいっぱいです。

明日は、「レ・クロッシュ リサイタル 〜ニューアルバム記念コンサート〜」を、東京文化会館 650席の小ホールで演奏させて頂きます。
CDから流れてくる演奏と、ホールのステージから流れる生の演奏とは、響きが違いますので、CDを毎日楽しんで下さっていらっしゃる方ももっと明日は楽しい日になると思います

その中で、一曲でもファンの皆さまのお気に召す曲があって下さると嬉しいです。

では、「レ・クロッシュ」のマキ&ナオは、心を込めて演奏致しますので、楽しい日でありますように!

一昨日、弦楽器工房で最後のチェックをしてもらいました。
明日は晴れの予報で、ホッとしています。
チェロにとりましても、ピアノにとりましても、雨の日は困ります。
チェロとピアノの状態がよい中で演奏出来るとよいと思っております。

5月16日は、「旅の日」です!
松尾芭蕉が「奥の細道」への一歩を踏み出した日だそうです。

レ・クロッシュは、「旅の日」に演奏出来る事はとても光栄です。

初心に戻り、前を向いてしっかり歩んでいって欲しいと願っております。

誠にご多忙な中、貴重なお時間を、レ・クロッシュのリサイタルのために、足を運んで下さいますファンの方たちに、心よりお礼申し上げます。

絵画と違い演奏は全く生ものですが、折角与えられた素敵な時間を大切にファンの皆さまの温かさを肌に感じながら、演奏をさせて頂きたいと考えておりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

往路、どうぞ、お気をつけてお越し下さいませ。もちろん、復路も同じです。
自由席となりますので、良い席を、とお考えの方たちは、恐縮でございますが、開演ギリギリではなく、少し余裕を持っていらして下さいました方が、ご満足な席が確保できると思います。

では、明日お目に掛かれますのを楽しみに致しております。

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