皆さま、3連休を如何お過ごしでしたか。
2月は、2度も3連休ございますので、楽しい時間をお過ごしください。
春が待ち遠しいですね!
昨年河津の桜まつりに参りましたが、その時は、まだまだ中国人は少なく、ゆっくり観賞出来ましたが、今年は娘家族が出かけましたところ、「春節」に重なったことで、日本人ももちろん多かったですが、中国人がかなり多かったそうです。
日本人よりも目立つのは声の大きさにあると思います。
パリの家でも近所に中国人家族がお住まいでしたが、庭で洗濯物を干しながら家族と話しながら作業をしていると、あまりに大きい声なので、隣の仏人と顔を見合わせて笑っていた事もありました。
恐らく、声の出し方、発声法が違うのでしょうね。
ところで、小澤征爾さんが心不全でお亡くなりになった事を9日にニュースで知りました。
音楽界に取りまして、本当に偉大なマエストロを失ってしまったと思います。
偶然ですが、ご他界された6日に、虫の知らせがあったのか、「最近は小澤征爾さんのご体調はどうなのかしら?」と心配して、ご長女の征良さんの以前の記事を再度拝読して、闘病生活が長すぎて大変な生活をなさられているのでしょう、と大層心配を致しておりましたら、その日にご他界されたと知り、悲しみが倍増致しました。
マエストロは明るい方で、若者にもよいお話をたくさんされる方でした。
成城学園高校から桐朋女子高校音楽科第一期生として入学されましたが、成城学園のことをとても愛し、ご子息たちも成城学園出身ですし、私たちが成城学園 アルザス校にも開校翌年に、ベルリンフィルを振る前に、小澤征爾さんはお越しくださいました。
生徒たちとも楽しい交流をしてくださいました。
コルマール市で、小澤征爾講演会を致すということで、フランス人たちはたくさん集まられて興味深々とお話を聞いていらっしゃいました。
面白かったことは公演終了後に、「いや〜産まれてはじめての講演会で、もう指揮棒振るよりも何十倍も緊張したよ。」と子供の用に胸に手を当ててその時の緊張を表現していらっしゃっいました。
その講演の中で、とても興味深かったことは、カラヤンに師事してまずショックを受けた事に対してジェスチャーを交えながら、「カラヤンは僕の指揮のやり方は、まるでお重箱の隅っこのご飯ばかり気にして取っているようなもので小さいことばっかりやっているけれど、もっと音楽は大きく捉えて、そんな小さなことなんか気にしないでいいんだ。」と言われた時、すごいショックを受けた事をお話した時の事をよく覚えています。
通訳はフランス人でしたので、「お重箱の隅っこ」という表現をどういう風に仏人に伝えたらよいのか、困った表情をしていたこともまた面白かったです。
小澤さんと私とでは月と鼈以上の差ではございますが、フランスのコンセルヴぇトワールでも表現の仕方を重視して、「指番号は人それぞれ違う手の大きさと形をしていますから弾き方は何通りもあり、教則本を参考にすることは良い事ですが、自分の耳で音を聴きながら、指番号を作っていきましょう。」という助言を受けましたリ、「自分の耳でペダルを調節してもっと小刻みにペダルを使用する事、また、ペダルを踏まずに、指ペダルを利用して、まるでペダルのごとく指で音を延ばして作ることもしなければ、細かいニュアンスが出来ません。」という今まで日本では習ったこともない話を聞き、知らなかったことにショックを受けるやら、感激して目からうろこが落ちたり…とフランスで初めて経験した事でした。
マエストロは素晴らしい才能の持ち主であることは間違いありませんが、子供時代から色々な壁にぶつかり、それを一つ一つ真剣に考えて積み上げてきたことが、大きな力となったのだと思います。
本当に音楽業界にとりまして、とても大切な方を失くしてしまいましたが、闘病生活が長かったですので、天国でゆっくりお過ごしください。
音楽の素晴らしさを教えてくださいまして、心より感謝申し上げます。
丁度、ベルリンで「マーラー」を演奏されたのだと思いますが、「マーラーをいっぱい聴いてよね。本当にすごい作曲家なんだから!」とおっしゃったことも思い出します。
さて、「今月のメッセージ」に、「レ・クロッシュ リサイタル」のチラシデータを掲載致しましたので、ダウンロードしてプログラムの曲目をご確認ください。
今週は気温が高い日も多いそうですが、寒暖の差が激しい時期ですので、くれぐれもご自愛くださいませ。
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